新年快楽 (中国の外交問題と設計プロセスの変化)

新年快楽

中華圏は春節を迎えましたね。
レッドウィーク(紅週間)と呼んで、当社も休みにしたいと考えています。
それぐらい春節の影響は大きくなってきています。

半導体不足とは別の話です。
自身の事例になりますが、春節の影響で部品製作用の素材調達が難しくなっています。
材料によっては3~4カ月待ち。
汎用の鉄鋼材料でも即納される材料は少なく、調達に1~2日は必要とのこと。
機械要素の一つ、流体のバルブでも納期回答が6.5カ月の商品もあります。

昨年の8月あたりから素材不足の情報は図面レスで試作部品の加工を行う外資メーカーからアナウンスされていました。
特に非鉄金属などは使った試作部品の加工は素材調達に6カ月の予測があることをアナウンスしてました。

2020年12月頃からオーストラリアからの石炭輸入を中国が停止しました。
2020年4月にオーストラリアが中国に対し、新型ウィルス感染症の発源地に対する国際調査を要求して以降、外交関係が悪化しました。
その結果、火力発電から電力が不足し、工場の稼働日数も減らさざる負えない状況のようです。

2021年10月に自国内の電力不足に音を上げた中国がオーストラリアからの石炭輸入を再開しました。
それでも、電力不足の声は続いており、材料などの生産量も回復していない状況です。

その結果、製品や部品の製造が間に合わず、納期が長くなってしまうようです。
年末に発注したプロペラファンも1.5カ月待ちで、2月に納品されるようです。

商社などには在庫がなく、受注停止の商品も多くなりました。

その一方で、事前に大量の在庫を抱え、即日出荷を維持されている商品もあります。
資材調達も代替品の調査など混乱した状況が続いています。

この状況は、まだまだ続くようです。

設計プロセスの変化

装置設計などをしておりますが、調達品の納期などから代替品への変更も余儀なくされています。
代替品の寸法形状が同じなら問題はありませんが、寸法形状が変わってしまうと設計変更となります。

購入品の調達が確実になってから、機械加工が必要な製作品の発注をするようになりました。
納期で代替品に切り替える場合、寸法変更の可能性が発生します。

寸法変更が発生した場合、製作品の一部は廃棄することになります。
修正可能な場合、追加工などで対処しますが、多くの場合は新規製作となり追加経費となります。

今回の防疫問題から装置開発のプロセスも変わってきました。
大きな節目に入ったのかもしれません。

春節を迎え、本年も良い一年になるように願っています。

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