三次元CADは難しい?
三次元CADの操作は難しいと思いますか?
実は、三次元CADの基本操作は次の2つのみです。
- 平面に投影した輪郭を高さ方向に伸ばす。
これはブロックを積み上げるような操作になります。 - 平面に投影した輪郭を任意の軸を中心に回転する。
これは専門的な用語を使うと回転体です。
三次元CADの操作を難しく感じるのは、基本操作で作れる形状に実際の形状を分割するセンスが必要になることです。
センス(感覚・才能)は慣れることで身に付くものですので、個人差が生じます。
三次元CADの操作は簡単なのです。
しかしモデリングする形状を基本操作に分解し積上げていく過程を作り上げていくことは慣れが必要です。
そのため、その慣れ方に個人差が生じ難しく感じる人もいるわけです。
基本操作を身に付ける例題
以前、同一の形状を使い基本操作を身に付ける例題を作成しました。
どちらの操作でも同じ形状を作成することが出来ます。
また、どちらの操作方法を選択しても同じ結果を得られるので正解です。
正解が一つに定まらないところも、場合によっては混乱してしまうかもしれません。
目的とする部品形状は一つですが、その作り方はいくつでも考えられます。
機械加工を具体例として挙げれば、練習1はフライス盤を使い、ブロックから削り出すことに似ています。
一方、練習2は旋盤を使い、丸棒から削り出すことに似ています。
どちらの加工方法でも同じ部品形状は削り出せます。
使い分けるとしたら、どの寸法の精度が必要になるかです。
三次元CADで形状をモデリングするとき、CADは理想的な形状を作成する道具ですので、その部分は気にしなくても良いです。
加工方法を考える時に、寸法の入れ方で加工方法や精度を意識します。
練習1の説明
練習1は平面に投影した輪郭を高さ方向に伸ばして、形状を作成する方法です。
特別に難しい部分は無いと思います。
練習2の説明
練習2は平面に投影した輪郭を任意の軸を中心に回転させ、形状を作成する方法です。
こちらも特別に難しい部分は無いと思います。
まとめ
最初は、身近にある単純な形状を繰返し作成してみてください。
そのうち現物の形状を見ると、基本操作で作成する基本形状とそれらの形状の組み合わせ方が見えるようになってきます。
三次元CADの講習は、このような操作する人に求められるセンスや才能を見出すことはありません。
操作メニューなどを使いながら例題演習を積み重ねます。
そのため、必要な基本操作で作成する基本形状を見出すコツを身に付けることが出来ずに会社に戻ることになります。
多様な三次元CADの機能をどのように組み合わせれば良いか思案し、困ってしまうのだと思います。
ここに掲載した練習用例題に取組むことで、モヤモヤしていた三次元CADの操作が少しスッキリするのではないかと思います。
例題は多数、用意しておりますので、お問合せいただければと思います。
また、近日中に高校生(普通科、商業科)・大学生(文系)を対象にした実践講座も行います。
使用する三次元CADはFusion360(個人利用版)です。
そのような企画を検討中の団体様、テキストなどで困っていらっしゃる用でしたらも、ご相談ください。
お待ちしております。