北名古屋場所2021 特別場所の開催
2021年10月24日(日)に北名古屋場所が開催されます。
2015年頃より当社も実行委員に加入し現地での会場設営をお手伝いしてきました。
今回、コマ大戦を開催するためには新型感染症(COVID-19)によるまん延防止策が必要となりました。
当初は大会開催当日、受付で実行委員会が用意した入場者登録用紙に名前と連絡先を記入してもらう方向でいました。
観戦者の中から感染者が確認された場合、その登録用紙を使って電話やメールで連絡することになります。
しかし、町工場と呼ばれる中小企業が集まるコマ大戦。
その中小企業の経営課題はデジタル化です。
感染者が確認されないことを祈りますが、実際に確認された場合、用紙を使った情報管理では時間が掛かってしまいます。
長期に仕事を止めて対応することも無理があります。
そこで当社にて、専門学校で学生の評価に利用していたGoogleやMicrosoftのFORM(WEBアンケートツール)を使い、WEB登録システムの雛形を作成しました。
QRコード化した登録サイトのURLにスマホでアクセスし、入場前に名前と連絡先(メールアドレス・電話番号)を登録し、登録確認メールを入場証にするシステムです。
この雛形がキッカケで入場管理の責任者に抜擢され、当社にて開発することになりました。
入場者登録システムの開発
いろいろと打合せを重ねるうちに、入場者、来場者は大会開催7日前から毎日の検温を記録し、入場時に提出してもらうことになりました。
その場合、入場時にQRコードを使ってWEB登録をすると、提出してもらう検温表と紐づけできないことに気づきました。
そこで、以下のような入場登録の流れを作成しました。
検温表をダウンロードするとき、事前に名前と連絡先を登録してもらうようにしました。
登録後にダウンロード先が表示され、確認メールとは別に登録番号が返信されます。
大会開催日に登録番号が記入された検温表を入場時に回収します。
登録番号でWEB登録された情報と検温表を紐づけします。
紐づけにより大会後の経過観察期間中に感染者が確認された場合、関係各所への管理情報が迅速に提出できるようになります。
そして大会終了後、14日間の経過観察期間中、感染者が確認されなかった場合、15日目に個人情報が記載されたデータを削除します。
以下の図は、WEB登録リストと入場時に提出してもらう検温表の紐づけを説明しています。
検温表をダウンロードしても、当日、諸事情で会場に足を運べなかった人もいます。
入場時に回収した検温表の登録番号を使い、事前にWEB登録されたリストから来場者を抽出し、当日の入場者リストが作成できます。
建前としては、この通りなのですが、予期しない出来事も発生します。
それは、当日、突然、やって来る来場者です。
基本は入場をお断りするつもりですが、お断りできない場合、WEB登録システムには登録時の時刻が記録されますので、当日入場者として管理します。
WEB登録画面
指定されたURLをクリックすると、ブラウザーで以下の画面が表示されます。
現在は、文字情報で多様な情報を提示しなければなりません。
観戦前、観戦当日、観戦後の注意事項、登録された情報の取扱い、もしもの場合の連絡先と責任者。
読んでいただく情報が多く、分かり易く、同時に読みやすく短い文章でまとめることに苦労しました。
説明用に以下の図にまとめてみると、文字が多くて読むのをためらってしまいますね。
WEB登録後の確認メール
WEB登録した内容(コピー)が、登録時に入力したメールアドレス宛に返信されます。
以下の図は、返信されたメールになります。
現在、このシステムは稼働しております。
時々、エラーメッセージが開発元の自分に返信されることもあります。
返信されるケースは、以下のような場合です。
- 入力したメールアドレスが正しくなかった。
- 登録番号をお知らせする送信元のドメインからのメールの受信が許可されていなかった。
- NTTドコモの通信機器障害による受信エラー
現在、10月15日時点で登録番号は28ですので、順調に稼働していると考えています。
登録番号の返信システムの仕組み
こちらについては、Google Apps Script(GAS)を使ってGoogle Spredsheetに記録された情報からIDを返信するようなスクリプトを作成しました。
その部分がこのシステムの要となります。
現在、稼働させながらテストしているので、大会が終了後に公開したいと思います。
Google Apps for business を使っていると利用料が必要になりますが、その範囲内でこのようなシステムを構築することが出来ます。
無償で利用できる範囲内でも可能なのかもしれません。
この登録システムは当社が契約しているGoogle Appsの中で構築しています。
コマ大戦 北名古屋場所2021 特別場所
これまでは会場設営だけでしたが、今回は大会のデジタル化に貢献することが出来ました。
明日17日(日)から検温の記録が始まります。
中小企業も知恵を絞り、デジタル化で新型感染症への対応を図ったことにも注目が集まるといいですね。
1週間後の10月24日(日)に開催されますが、何事もなく大会が終了し、感染者の確認報告もないことを祈ります。
お問合せについて
このようなシステム構築は本業ではないため、当社で構築し、ご提供することはできません。
ただし、事業所の情報資源を使い自社で構築するような場合、ご相談いただければ、ご説明はいたします。
