メタルジュエリーのECサイト

最近の取組み

現在、メタルジュエリーのECサイトの制作をしています。

今後、『㈱応用技術研究所』としてはBtoB。
『刃金からくり屋』としてはBtoCに注力していきます。

『刃金からくり屋』を立ち上げた経緯

30年以上にわたり、三次元CADを使って機械設計を行ってきました。
40歳を過ぎて、独立し機械設計を専門にした個人事務所を興しました。

機械設計の仕事をしながら、製作工程の各過程でお願いする事業者が、除々に周りから少なくなっていることに気が付きました。
判りやすく言い換えると、これまで事務所から半径 5 km 以内で調達できた部品が、半径 10 km以内に広がり、最近では 50 km にまで広がっています。
サプライチェーン(部品供給ネットワーク)のシャッター街化です。

マズイなぁ。

というのが正直な気持ちです。

製品が求める技術進化は、軽く、小さく、複雑な形状の部品です。
しかも低価格で小ロット。
その上、寿命も短い。

金属製3Dプリンターへのニーズが高いのも、そのような背景があります。

では、既存の技術を守るためには、どうすればいいのか?
考えて出た答えの一つが既存の加工技術を工芸化してしまうことでした。

伝統工芸の中に、現在の汎用機による機械加工の技術・技能を加えてしまう。
そして付加価値を高めることでした。

伝統工芸製品は、複数の職人が自分の仕事を順番に積み上げていくことで完成していきます。
この部品供給ネットワークを維持するために、適当な仕組みだと思います。

製品製作を通じて部品供給ネットワークを維持することから『刃金からくり屋』がスタートしています。
これが当社としてのBtoCの始まりです。

そしてメタルジュエリーと呼ぶ商品を開発しました。
下図の製品になります。

これは工業製品であり工業的な製造過程を踏まえながら、一つとして同じものが製造出来ない。
そんな矛盾を持った工業製品です。

メタルジュエリーのECサイト制作

これまで地元のふるさと納税返礼品として出品し、入学時や就職時の節目などに選んでいただいております。
また、BASEを利用した通販もしております。

今回、この商品に対し、自社でECサイトを持ち、本格的な通販を始めませんか?

と、声を掛けられました。
『刃金からくり屋』を始めた時の気持ちや思いを考えたとき、失敗しても良いから取組むべきだと思い、ECサイトの制作を始めたわけです。

日本の町工場の将来は?

韓国での就労経験や、現地で見聞した内容などを踏まえて考えてみました。

点で見たとき、日本の町工場や鉄工所の経営は、まだ、なんとか持続できています。
仕事もかき集めて、事業を維持出来ています。

でも線で見たとき、日本の製造業は危機的な状態にあります。
現状だと、沖縄や福岡をハブにして線での繋がりが太い中国や台湾、韓国に投げて、製品を調達するような流れになっています。
日本国内の町工場と同じ数の工場が深圳に集まっており、工場の集積も進んでいるようです。
そのため日本国内を移動するようなことはなく、1日で発注先を決められるため、調達コストも抑えられる様です。

近隣の大手メーカも、台湾の台北(タイペイ)市の北に隣接する新北(シンペイ)市の工業団地に小ロットの製品を発注していたそうです。
そのことを知り、地元の中小企業が線となる企業間のネットワークを再構築し、台湾への発注を国内に取り戻したと聴きました。

このように線の弱さから、国内の仕事が海外に流出し始めています。
この製品の販売を通じて、そんな思いが届くと良いなと考えています。

商品の撮影

本日、3月30日に、商品紹介用の写真や動画を撮影します。
これは、小道具です。

どんな風に撮影され、思いがどのように届けられるのか楽しみです。

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