アナログ出力(mV)増幅アンプの製作

製作の経緯

設計時に検討していたある測定装置のアナログ出力の仕様が+0~+10mVの範囲でした。どうも静電プロッターと呼ばれる記録装置用に準備されたアナログ出力のようです。
その一方、制御装置のアナログ入力仕様は0~10Vです。測定装置と制御装置の間でアナログ信号を1000倍にする装置が必要になり、アンプの開発を始めました。

完成した試作品

装置で供給される+24V(最大1.2A)を利用し、最大10mVのアナログ信号を10Vに増幅します。
最初はAmazonで販売しているアンプの利用も考えたのですが、以下のような事を考えて試作品を開発し完成させました。

  • 仕様が明確に示されていないこと。示されていても、使用している計装アンプの仕様であり、基板としての仕様が不明瞭だったこと。
  • 要求通りの仕様だったとしても、継続的に入手可能な商品かわからないこと。販売元が海外なので終売までの期間が短期であることも考えられる。
  • 類似品や代替品が見当たらないので、装置に組込み、納品後に不具合が発生したとき、修理・交換などの保証ができない。

以下は完成した試作品の写真です。

 

評価結果

この基板を使うと、mV単位のアナログ電圧が増幅された結果を示します。
計測時の画面ですが、性能が判ると思います。


本図は、Arduinoを使って発生させた正弦波の模擬アナログ信号です。0 mV ~ 10 mVの振幅に対し、0 V ~ 10 Vに増幅された振幅が検出されています。


一定の電圧出力に対しても、変動することなく安定して増幅していることが判ると思います。

納品用アンプを製作中

考えてみればデジタル化が進み、アナログ出力信号を静電プロッターで紙に描く事は少なくなりました。また、そのような微小電圧を出力する装置も少なくなっています。
このようなアンプに対する需要も少ないので、製品の継続的な保証までを考えると自社開発で対応するしかありませんでした。

現在、予備基板を含め複数枚の基板を製作しています。

頒布について

このような計装アンプを探しておられる方がお見えになれば、ご連絡ください。
Amazonで調達出来る様な金額にはなりませんが、完成した基板だけでしたら頒布いたします(回路図、簡単な仕様書付属)。
なお専用基板を起こしていないので、裏面は汚いです。

お問い合わせからご連絡いただければ、見積書を提示いたします。
受注後の生産となりますので、納期は1ヶ月程度を見てください。
保護ケースについては、ご希望があれば有償で製作いたします。

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