1. はじめに
昨年の7月もしくは8月頃にAlibre DesignのバージョンがV28になりました。
アップデート時に知らされる変更点のアナウンスにPDM機能(インストーラーは別途ダウンロード)について記載されていました。
以前、CD(DVD)でバージョンアップ製品が配布されていた頃の話です。
Alibre Vaultと呼ばれるファイル管理機能がオプションソフト(追加機能)としてCDに焼かれていました。
特徴はAlibreのデータ以外にもプロパティとしてWordやExcelファイルも保存管理できるPDMでした。
インストールして使ってみましたが、使いづらいく、従来どおりWindowsファイルとして管理することとし、現在まで続いています。
どのように変わったのか確認するため、アメリカのサイトを閲覧し、新機能のAlibre PDMをダウンロードしインストールして使ってみました。
結論から先に伝えると、非常に使いやすく基本的なPDM機能が備わっております。
また、各データのリンク関係を不注意で壊すこともなくなり、後々、リンク関係の修復などに時間を費やすこともなくなりました。
ただし、Alibre PDMをインストールするとアセンブリファイルはPDMに保存されたパーツ・データを要求します。
事前に作成し保存したウィンドウズファイルは利用できません。
つまり、Alibre PDMをインストールしたら、元の運用管理には戻れない可能性があるという事です。
その点を理解したうえで、この先を読む、読まないをご判断ください。
私の個人事業で利用しているAlibre DesignはExpertです。
機能が制限されているProfessionalなどの場合、Alibre PDMの機能も一部制限されているようです。
【注意】
日本での販売代理店では紹介しておりませんので、インストールに伴う操作上の問題や不明点は自己責任で解決をお願いいたします。
また日本の販売代理店とは関係はございません。
本記事の内容についての問い合わせについては、私の方にお願いいたします。
2.ローカルのパソコンにAlibre PDMサーバーをインストール
(参照URL : https://help.alibre.com/articles/#!alibre-help-v28/install-server-locally < Install Server Locally >
【前提】
以下の手順は、シングルユーザーを想定しています。
Alibre Designを使うパソコンでサーバーが稼働しており、そののパソコンからデータにアクセスするだけでよい場合の手順です。
この前提以外のインストール方法や利用については、確かめておりませんので判りかねます。
1). インストールする前に
シングルユーザーで1台のパソコンを使って設計する場合についての説明です。
Alibre PDMを使用する最も簡単な方法は、サーバーをメインコンピューターに直接インストールすることです。
ネットワーク設定を一切行う必要はなく、起動して実行するのに約5分かかります。
Step 1: Aribre PDM サーバ・インストーラのダウンロードと実行
- URL: www.alibre.com/downloads/からAlibre PDM Server installerをダウンロードする。
Windowsパソコン上でインストールしてください。(上図左) - インストールディレクトリを選択します。サーバーソフトウエアがインストールされるディレクトリになります。(上図中央)
- Installボタンをクリック(上図中央)
- インストールが完了したら、Runボタンをクリック(上図右)
- インストーラを閉じると、サーバーがポップアップされます。
- デフォルトポートは8099で、ファイアーウォールのルールが自動的に設定されます。
【注記】
別のポートを使用する場合は、独自のファイアウォールルールを手動で作成する必要があります。
Step 2: データディレクトリの選択
- Server Management Consoleで、参照(Browse)ボタンをクリックしデータベースが稼働するデータディレクトリを選択します。
またはデフォルトのままにします。
遅延を最小限に抑えるために、サーバーマシンのハードドライブ上の場所を選択することをお勧めします。
- スタートボタンをクリックしサーバーを起動します。
- デフォルトではAlibre Safeが自動的に作成されます。
そしてサーバーが実行されます。
- ウィンドウの右上にある[X]をクリックしてプログラムを終了します。
ソフトウェアがバックグラウンドで実行されたままになるという通知が表示されます。
Step 3: PDMを使用するようにAlibre Designを構成する
- Alibre Designを起動します。
- 起動時のウィンドウ上でユーティリティタブに移動し、システムオプションを選択します。
- ウィンドウ から 全てのワークスペース > 全般 を 選び、ファイルの保存先にPDMを選択します。
- OKを クリックします。
Step 4: 新しい保存先(PDM)に接続
- 起動時のウィンドウ上でセーフ・ブラウザボタンをクリックします。
- セーフ・ブラウザが開きます。
- 左上にある接続ボタンをクリックします。
- 新規接続のダイアログが開きます。
- デフォルトのまま Connect(接続) ボタンをクリックします。
- 選択した保存先(Safe)ダイアログが示されます。
デフォルトのAlibre Safeが選択されています。
- OKボタンをクリックします。
- セーフ・ブラウザには、接続先を示す青いセーフアイコンが付いたAlibre Safeが表示されます。
左側に示されるツリーにはプロジェクトノード、ライブラリノードおよび、ごみ箱がデフォルトで表示されます。
これでファイルをAlibre PDMに保存するための設定が完了しました。
3. まとめ
Alibre PDMのインストールとAlibre Design Expertでの利用について、サイトに掲載されているヘルプを翻訳したものを紹介しました。
関連する資料については、アメリカの開発元で掲載されているヘルプやユーザーフォーラムしかありません。
インストールや利用については、ご自身の責任(技量や対応力)でご判断ください。
シングルユーザーとして、私はAlibre PDMを利用できておりますので、その場合の使い方などについては、何かしらのアドバイスができるかもしれません。
ご参考にしてください。