【Scilab/XCOS】 Build a toolbox(ツールボックスの組込み)

(元の記事は Build a toolbox を翻訳したものです)

SCILAB の上級ユーザーであれば、すでにさまざまな目的のスクリプトを多数開発しているかもしれません。
このような段階において、それらのスクリプトを特定のアプリケーションにパッケージ化することも有益なことだと考えるかもしれません。
たとえば、SCILAB の起動時に自動的にロードされる SCILAB ライブラリや、グラフィカル ユーザー インターフェイスを備えたスクリプトなどです。
その場合、実行したいのは、いわゆる TOOLBOX です。

SCILAB Toolbox skeleton (Scilab Toolbox スケルトン)

始めるには、contrib ディレクトリで Scilab と一緒にパッケージ化され配布されている toolbox_skeleton から示唆を得ることができます。

(訳者注)
Scilab-6.1.1 から contrib フォルダの保存先が変更になっています。
次のアドレスになりますので、ご注意ください。 C:\Program Files\scilab-2023.1.0\contrib

Minimal Version (最小のバージョン)

ツールボックスを動作させるために必要最小限のことから始めましょう:

  • etc/
    • myToolbox.quit
    • myToolbox.start
  • macros/
    • buildmacros.sce
    • myFirstFunction.sci
  • builder.sce
  • cleaner.sce

.quit

最初はそれほど重要ではありません。
ツールボックスを終了するときに実行するアクションを定義します。
空のままにしておくことができます。

.start

このスクリプトは起動時に実行されます。
スクリプトの最後に関数呼び出しを追加できます。

Macros

ここには、Scilab で記述されたすべての関数 (マクロとも呼ばれます) が保存されます。

Buildmacros

このスクリプトは、ツールボックスのルートにある builder.sce によって呼び出されます。
これにより、Scilab 関数のバイナリ バージョン (.bin) が生成されます。

 Builder

このファイルを実行すると、ツールボックスが構築されます。

Cleaner

ツールボックスに変更を加えたい場合、これは重要です。
以前のビルドをクリーンアップする必要があります。
これにより、ローダーとアンローダーを含むすべての .bin ファイルが削除されます。

作成とインストールのプロセス

これまで述べたことを念頭に置いて、次の手順に従って独自の SCILAB ツールボックスを作成できるようになりました。

  1. スクリプトを作成し、macros フォルダーに配置します。
  2. 提供されている toolbox architecture テンプレートを使用して情報を変更します。
  3. builder.sce を実行して .bin ファイル (スクリプトと同等の 2 値コード) を生成します
  4. フォルダー全体を Zip 圧縮します。
  5. コマンド ライン >> atomicInstall(‘myToolbox.zip’) を使用して、SCILAB 内にツールボックスをインストールします。
  6. ツールボックスは SCILAB の再起動時に読み込まれます。

さいごに

現在、Scilab/XCOSで作成したスクリプトの実行方法を探しています。
先日は、C言語に変換する方法を挙げました。

どの方法が良いのか、作成したスクリプトの運用方法によるとは思いますが、検討しているところです。

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